街をアートで捉えつづけたアートディレクター。

廃校をリノベーションして、アートとビジネスの複合施設として再生されたArts Chiyoda 3331。この巨大なクリエイティブコンプレックスのディレクションをした、アーティスト中村政人さんの個展へいってきました。

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★明るい絶望 LUMINOUS DESPAIR
http://m.3331.jp

中村さんがとらえた1980-90年代の韓国。そして東京、大阪とアートシーン。
何気ない写真、解説がないと背景がわからないくらいの。それが展示という編集を経て、「意志」として浮かび上がるような感じでした。

作品を見て想うことは自由だと、ある作家さんは言っていたけれど、中村さんの写真は想う材料をしっかり渡してくる。そんな印象。

写真の中に村上隆さんを見つけました。小山登美夫さん(奈良美智さんや村上隆さんなどの、いまや世界的に人気のアーティストを見いだした有名なギャラリスト)と写ってる、十年以上前の村上さんの写真。中村さんとのインスタレーションを大阪でやった頃の。

見たことのない、生き生きした表情。これは、今はあまり見れないものになったんだなと分かる。

アーティストが本当に一番輝くのはいつだろうと、思った。

★中村政人氏プロフィール

1963年生まれ。アーティスト。東京藝術大学絵画科准教授。「美術と社会」「美術と教育」との関わりをテーマに様々なアート・プロジェクトを進める。2010年6月よりアーティスト主導、民設民営のアートセンター「アーツ千代田 3331」を立ち上げる。2010年芸術選奨受賞。2011年より震災復興支援「わわプロジェクト」、2012年より東京・神田のまちの創造力を高めるプロジェクト「トランスアーツトーキョー」を始動。