あの戦争の裏側で起きていたことはそうだったのか。
本当は、どっちが最初に傷つけられたのか。
世界中から悪者とされたあの人は、あの国は、「悪人」なのか「悪役」なのか。
純度の高い「宗教心」はこんなにも強大なパワーを持つのか。
平和の定義はあるのか。正義は誰が求めているのか。
人の道って何か、道徳は誰の視点か。
国際社会の中での「日本」とはなにか。
紛争の現場で、憲法9条ができることできないこと。
―――東日本の震災のあと、福島高校の仮説校舎で18人の高校生に話した、「戦争と平和」。
そして近代からいままでの「日本人のありよう」。
著者は長年、国際紛争の前線で、武装解除、和解交渉、紛争後の国家建て直しに奔走した人物で、いまは大学の先生として様々な国からの(現在も紛争や戦争のある国からも)留学生と戦争と平和を議論している。
やや主観や個人的な経験を挟みつつ、でも目線を合わせながら率直に、、、こんな風に戦争を一緒に考えてくれる先生がいたら、わたしはもっと早くに教科書やメディアの呪縛から逃れたのに、と思う。もっと早くから政治に興味をもったのに思う。
高校生の私に、読ませたい本。
判断を他人に委ねないで、自分の力で真実を求めることを心に留めて、と言って。
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