「小田急線の線路跡地の活用を話し合おうよ!」と始まったグリーンライン下北沢さんの主催する勉強会に行ってきました!
ゲストは、「水都 大阪」のプロデューサーとして、大阪のパブリックスペースの活用などを手がけてきた泉英明さん。
泉さんは、ものすごいことをたくさんやられているのに、とっても気さくで無邪気な方。
キラキラした野性味溢れる情熱お兄さん、という感じ^^
お話を聞きながら、こういう頼れるアツいリーダーが活躍している大阪を、羨ましいなと思いました。
その泉さんは、「水都大阪」のプロジェクトを通じて、下記のようなことを仕掛けてきました。
●「OSAKA旅めがね」
http://www.tabimegane.com/
1年間の研修を積んだ案内人がディープな大阪を案内するサービス
●「北浜テラス」
http://www.osakakawayuka.com/
中之島沿いの店舗に川床をつくって水辺の景色を楽しんでもらう空間づくり
●「大阪水辺バル」
http://osaka-mizubebar2013.seesaa.net/
”大阪のうまい”を舟(!!)ではしごする企画
ほか、大阪以外でもたくさんの街で実績を残しています。
泉さんからは、
エリアマネジメントの事例として、
●NYのタイムズスクエアの広場整備の事例
参考:http://www.hitozukuri.or.jp/jinzai/seisaku/81sien/01/18/Thinking18_22-28.pdf
●ブライアンパーク(Bryant Park)を人が愉しむスペースとして拓いた事例
参考:http://www.akionakagawa.com/entry/bryant-park
●パリのセーヌ河沿いに期間限定で砂浜を作って市民に開放した事例(パリ・プラージュ)
参考:http://paris.navi.com/special/5029932
などを教えていただきました。
とくに、現代のプレイスメイキングのポイントとしお話されていた、
「LQC(Lighter,Quicker,Cheaper)」
つまり、簡単に素早く安く。
これ「リーンスタートアップ」(起業とか事業立ち上げの方法論)のひとつに考え方にているなと思いました。
できるところから始め、仮説と検証を繰り返し、無駄な要素を最小限に抑えて改良を重ね、スピード感を持って、成功に近づくというような。
地域のPJでも同じような考え方で進めることができるんですね。
勉強になる。
そして、大阪でのお話。
大阪が、「水都」と呼ばれていたことを知ってます?
大阪には近代以前、安土桃山時代、江戸時代に水路が発達。生活や商売の重要な要素として”水辺”がありました。(ベネチアみたい)
明治にはその特異性から「水都大阪」と呼ばれ始めます。
近代以降、その水辺には工場が増え、水のくみ上げすぎで地盤沈下が起きるなどの被害も起きます。徐々に”水辺”は人々が近寄らない場所に。
そして、2001年に内閣官房都市再生本部によって「水都大阪」が都市再生プロジェクトに指定されます。
これが契機となり、以降“水の都”を取り戻すべく、水辺の生活を活気ある賑やかな場へと再生するためのさまざまな試みが展開されています。
★水都大阪
http://www.suito-osaka.jp/
このプロジェクトにおいて、行政がハードを整えている傍で、泉さんはゲリラ活動的に様々な試みをスタート。
その一つが「北浜テラス」。
中之島の川辺に建つビルからテラスを生やし(笑)、川床(かわゆか)を作りました。
川沿いの雰囲気を楽しむお客様が増え、人気店が生まれたりして、この「北浜テラス」のおかげで周辺のエリアバリューを高めることにもつながったそうです。
★大阪川床 北浜テラス
http://www.osakakawayuka.com/
常設化に向けた動きや、「誰がどこをどんな風に責任とるの問題」だったり、協議会の設立、地域への働きかけなど、サラッとスライドで説明があったけれど、
このPJの登場人物の多さを考えるだけで身震いしたので、きっとその辺り泥臭くご苦労されているのだと思います。
ほか、泉さんのお話の中で印象的だったのは、公共は誰が主体かというお話。
「本来「公共」はコミュニティが支えてたもののはず。
それが今はお金を払って、行政に管理をしてもらってる。
で、その管理者がダメだって話をしている。
それでは、クレーマー市民になってしまう。
自分たちが主体であるものは自分たちでやりましょうよ。」
これを聞いて、地域と会社って似ているなと思った。
自分がそのものの一部であると認識して、主体で動いていかなければ実りなんてない。力もつかない。
でも、それをせずに「私には何もくれない!」「果実(報酬)が欲しい」と言うひとは多い。
そこに、自分は何をしたのかの考えがない。
自分は何がエッジなのか、どういう生き物で、この場所で何ができるのか、そしてやりきるのか。
それが見えて、実行して、初めて、会社と自分、そして地域と自分との間で対等な価値の交換ができるようになるのだと、改めて思いました。
あ、あと、
「寝転がるというアクティビティができるのが”気持ちのいい空間”」
という表現が素敵だなと思った。
みんなそれぞれにそういう場所(街と自分が曖昧になるというか)ができると、街とひとがもっと近くなるだろうなと思った。
今回よい学びの機会をくださった、泉さん、グリーンラインのみなさん、小林先生、ありがとうございました!
★グリーンライン下北沢
http://greenline-shimokitazawa.org/
3回目連続の勉強会で、3回目には泉山 塁威さんが登壇するので、それも楽しみにしてます!
※パンフレット画像
グリーンライン下北沢さんのHPよりお借りしました。
引用元:http://greenline-shimokitazawa.org/post-73
Comments are closed.