海外で活躍されている、現代アーティストの奈良美智さん。青森出身の彼は、若いときに単身でドイツに修行に行ってます。独特の風貌、鋭い視線の少女を描く彼の絵が、国内外の「普通」の若者や、厳しい評価をする「プロ」のギャラリストにまで愛されているのは言うまでもありません。

その彼がドイツにいた時に感じていた、日本人とドイツ人の戦争の捉え方(タイムライン意識)の違いを、ハフポの名ライターいがやさんがインタビュー記事にしています。記事を読んでいると、実は日本は戦争を正視せずにここまできたのかな、と思う。

アートは政治に使われてきたこともあるけれど、つまりそれだけ人の心を動かす力があるのだと思う。先般の会田誠さんの件もそうだけど、芸術家以前に表現者であるという立場が彼らを社会の課題に言及させるのかな、と私は思いました。

話変わりますけど、奈良さんのエッセイやドローイングの画集、言葉がまっすぐで純粋で、オススメです。自分がいかに複雑なものの中で生きているか痛感します。

”ドイツに行ってびっくりしたのは、かつてあった過去からのタイムラインの延長上に自分たちがいるという意識が当たり前だったこと。日常でくだらない会話をしていても、歴史の話が自然に出てくる。戦争を否定肯定する以前にそういうことがある。そして客観的に戦争否定を語り出す。”
(ハフィントンポスト記事より引用)

★記事「【戦後70年】奈良美智さんがドイツで驚いた敗戦国の歴史認識」
http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/15/yoshitomo-nara-no-war2_n_7991432.html

 

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ハフィントンポスト