ひとは見たもの経験したものを過去のものと照らし合わせて、「あぁ、これはあれだ」とか「あの時と同じだ」とか、そうやって知らないうちに新しいものにも過去に使ったのと同じ名前のラベルを貼ってしまうんだと思う。
そういう、誰にでもある思考の癖を捉え直した写真展。


”人はたいてい写真に写っている対象が何かわかると、見るのをやめてしまいます。無意識のうちに写っている内容を言葉に置き換えて、たとえば「熊野の風景だ」「桜だ」「雪だ」という具合に対象を認識したとたん、それ以上見ようとはしません。でも見るという行為は、ゆらぎを含んだ動的なものであるはずです。そこで私は「○○の写真」ではなく、「見えていること」そのものを提示したいと考えました。

たとえば「海と山のあいだ」の新作の主題は、神話以前の風景を手に入れることにあります。「ここが記紀神話で登場する、あの場所ですよ」という後追いのイメージとしてではなく、かつてそこに神話的光景を見い出した太古の人間、その人が感じたものを写し撮りたい、という思いです。”
(写真展特設サイトより引用)

★インタビュー記事
「写真を撮ることは、自分の外にあるものを引き受けるということ」
https://www.operacity.jp/ag/exh178/j/interview.php

鈴木理策氏

 

鈴木理策写真展「意識の流れ」

会期 : 2015年7月18日(土)−9月23日(水・祝)(月曜休館)
時間 : 11:00 ─ 19:00 (金・土は11:00 ─ 20:00/最終入場閉館30分前)
会場 : 東京オペラシティアートギャラリー[3Fギャラリー] →googlemap
URL : https://www.operacity.jp/ag/exh178/
料金 : 一般1,200円 ※詳細は美術館HPへ
交通 : 京王新線初台駅地下直結(地下からギャラリーまで5分)

 ★画像引用元