「ここ、成田空港まで乗り換えなし1本で、1時間で行けるんですよ」
と話してくれたのは四国愛媛からスリランカ行きを目前にした医大生の女の子。
「なにそれ!!バスより便利じゃん!」
と本当に驚いて、囲炉裏端でバタバタしたのは、私。
調べたら確かに、日本橋駅から成田空港第2ターミナル駅までは、浅草線、京成線(押上線、本線、アクセス線)、全て直通で一本。1,330円(5/28時点)。
「明日の朝すごく早い便なのですが、ここからなら間に合うんですよね。直行便の国際ターミナルが成田しかなくて、海外行きの前に愛媛から来て、ここで一泊、旅立つ前の日本ラストナイトです^^」
旅の知恵は旅人に聞くべし、ほんとそう思った。
IRORIは、日本橋駅、馬喰横山駅、馬喰町駅の3駅が使える場所に立地するホステル。古い問屋街で知られるこの エリアは、東京の下町感が残る、レガシーな商店街や建物が並びます。
★IRORI Nihonbashi HOSTEL and KITCHEN
http://irorihostel.com/
JR線、地下鉄線駅が3つ使えるというのは東京では本当に便利で、特に地下鉄を使いこなすと東京観光はぐっとお得に、そして移動が楽になります。
★東京メトロ1日乗車券 600円
★東京メトロ、都営地下鉄1日乗車券 1,000円
http://www.tokyometro.jp/ticket/value/1day/
特に都心部、皇居から西側のエリアは地下鉄の駅でほとんどの観光スポットに行けるので、ほんとこれ使ってみてくださいね!
ーーで、話はIRORIに戻ります。
IRORIは問屋街にある古いビルを一棟リノベーションしたホステル。朝夕と宅配の業者さんが走り回る町。
手がけたのは建物や土地の再生で様々なPJを手がけているRプロジェクトさん。内装の設計は中古不動産のリノベーションで多くの実績があるSPEACさん。SPEACさんは中古不動産のセレクトショップ「東京R不動産」を運営されているので、そちらでも有名ですよね。私も不動産会社に勤めていた頃からめちゃファン。
★R.project
http://rprojectjapan.com/
★SPEAC
http://www.speac.co.jp/
★東京R不動産
http://www.realtokyoestate.co.jp/
IRORIのこだわりの内装から感じられることは、「日本を知ってもらう」こと。
IRORIのガラスの玄関を開けて中に入ったら、見て欲しいのがそのすぐ左側見えるレセプションカウンター(番台感ある素敵なカウンター!)その後ろのブラックボード。IRORIの調度品が日本全国から旅して来ているのがわかる日本地図があります。
長野、岐阜、千葉、高知・・・。
設計を担当したSPEACさんの担当の方のお話では、IRORIは3つのつながりを大事にして設計したそうです。
●「地方へのつながり」
●「横山町とのつながり」
●「過去とのつながり」
なんかワクワクしますね。
●「地方へのつながり」
日本各地でこだわりを持って作られた素材や製品がちりばめられているIRORI。例えばベッド。これは森林再生に取り組む四万十の森林組合さんと製品開発をして生まれたもの。オープンにあたって、スッタフのみんなで一つ一つ組み立てたそうです。
テーブルは千葉山武市の杉、タイルは岐阜の美濃焼、ソファは長野で生まれたもの、エレベータホールの照明は日本各地からやってきています。
IRORIのダイニングでとても存在感のある「囲炉裏」、このテーブルは民家で実際に使われていたものだそうです。濃い飴色になるまで使い込まれた木は、触っていると安心します。こういうの好き。
自分の街から旅してきたものが東京にある、そう思うと、会いに行きたくなりますよね。そうやって旅人同士、囲炉裏端で会話が広がるのも素敵なことだと思います。もしかしたら次の旅先が決まるかも知れない。
●「横山町とのつながり」
これはラウンジの空間の作り方をきいて「ほほーーーー!」と思った。
ここでくつろぐ人が通りを眺められるように奥に行くほど床を高くしてあるそうです。逆に通りから見ると中の様子がよく見えます。
確かにね、IRORIって外からの外観がとても絵になるんですよ。特に夜、オレンジの光がこぼれ、中にいる人の表情が見えてきて、なんかあったかそうな感じがする。
街とゲストの距離がほどよく近づいていくようになってる。
ゲストハウスって街の中で生きて行く商売だから、地域とのつながりをとても大事にしいるところが多い。そしてゲストの方たちに「我が街を、日本を知ってもらいたい」と思っているオーナーさんのお話もよく聞きます。
その想いをバックアップするように、設計のところから「ゆるやかにつながる」ことにアプローチしていて素敵。です
●「過去とのつながり」
このあたりの問屋街を「横山町」と地元の人は呼びます。ここは江戸時代から続く街。その街に新しくホステルができる。
話だけ聞くと「浮くんじゃないの?」とも思うのだけど、街並みにIRORIがあることに唐突感はないのね。それが、初めて泊まりに行った際に私が驚いたこと。景色に馴染んでいて、最初見つけられなかったくらい(笑)
そういった考え方は、内装の面にも出ていて、ビルの竣工当時の仕上げや躯体を各所に残しています。
建築マニアさんたちには悶絶パーツ多目の物件ですので、中古不動産好きの方にもぜひ探検してほしい。この建物にある時間旅行をぜひ楽しんで^^
泊まるだけではわからないようなことが本当に多い。
私は宿の専門家ではないので、宿のオペレーションのことはあまり語れませんが(感じ方は個人差ありますし)、中古不動産がとにかく好きであることは自信持って言えてます。なので、こういった古い建物の物語を聞くだけで異常に感動しちゃいます。「ここでこれからも生きて行くんだねー」なんて思います。
設備の詳細について、写真をみてください。(今回いろんな方にお話聞けたので、そちらを読んで欲しいなと。笑
とはいえ、ざっくり話すと・・・
◎設備についいて
旅の拠点として使えるような設備は一通りあります。セキュリティを大事している宿なので、宿泊する階とシャワールーム、コモンルームがある階以外は入れなくなっています。(フロントでもらう、キー解除のナンバーが書かれたカードは無くさないようにね!)
●コモンルーム&自炊キッチン
寝るところと、シャワールームのフロアが分かれているため、24時間シャワーが浴びられます。これ私はありがたい。ベッドが多いところで、シャワーの時間が限られていると、朝の混雑は必須。夜遅くまで出歩く人がいる、都市型のホステルならでは。
●シャワールーム&サニタリー
ドミトリーのベッドに、しっかりとした帆布の仕切りがあってプライベート感(お籠り感)あると思います。
フロア構成は5階が女性専用ドミトリーフロア、他がミックスドミトリーフロアです。各階、赤、緑、黄色、紺色のコンセプトカラーで仕上がっていて、女性は運が良ければ(そして何回か泊まってもらえれば!笑)全てのカラーのフロアが見れます。
●お部屋(ドミトリー&個室)
◎ここで過ごしてみて
私のおすすめはスペースは、やっぱり1階のキッチン&ダイニング!一人で過ごすもよし、飴色の素敵な囲炉裏で旅の一期一会を楽しむもよし、各地の地ビール呑み比べるもよし。過ごし方が選べるスペースづくりになっていると思います。
●キッチン&ダイニング(ほかシェアスペース)
素敵な茶箪笥にとっくりがあるのを発見してしまったので、冬に熱燗とさけとばで一杯やるのとか、良さそう。笑
宿のマネージャーの堤さんに聞いたところ、こういった古くて味わいのある調度品を喜んでくれたり、驚いてくれるのは海外の方よりむしろ日本人の方のよう。
確かに、こういったものが貴重なもので、今ではなかなか出会えないものだというのは、日本人のひとのほうが分かるのかも知れません。
さてさて、ここからぜひ私の旅仲間に聞いて欲しいところ。
このIRORIのプロデューサーである、中尾ゆきさんにIRORIのコンセプトを聞かせていただきました。(とっても忙しいのに本当にありがとう、ゆきさん)
彼女自身、旅をたくさんしている現役バックパッカー。「こういう人が携わっている宿なんだ」と思い、旅を通じて宿の作り手とゲストがつながることが嬉しくなりました。
「自分がずっと旅をする中で、新しい人・もの・ことの出会いはいろんなものを与えてくれました。
私が旅をはじめたころはネットはここまで発達していなかったので、
ガイドブック片手に宿の情報ノートをみながら、他の旅人と話しながら旅をつくっていく、たまたま隣のテーブルにいた人と仲良くなって飲みに行く、そのまま次の日一緒に旅をする。
そしてその人の故郷に行くときにまた連絡して再会する。そんなことも日常茶飯事だったように思います。
回り道も多かったかもしれませんが、その余白や偶然を楽しみながら旅をしていたと思います。
時代は少しずつ流れwifiがどこでも飛び、スマホやタブレットをみんながもって旅するようになった時代。
結果として最近では旅先でのコミュニケーションも減ってきてしまっている気がします。
旅のスタイルは人それぞれ、もちろん一人の時間を楽しみたい人もいると思います。
でももし東京でも旅人や住んでる日本人と交流したい、だれでも検索できるマスメディアには載ってない日本に触れてみたい、そんな人もいるのであれば、そのきっかけをつくりたいという想いがIRORIのコンセプトです。」
IRORI、ここは日本と海外をつなぐ東京のターミナル。そして旅人を日本に、海外に見送る宿です。
東京のベースキャンプとして、ぜひ活用してみてください。
★IRORI Nihonbashi HOSTEL and KITCHEN
http://irorihostel.com/
一泊2,800円〜
※季節によって変動あるので詳しくは予約時にお問い合わせくださいね
※毎月開催しているIZAKAYAナイト、水曜木曜のランチなどで、まずはちょっと寄ってみるのもおすすめ^^
●IZAKAYA ナイト
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