みんな大好き「月光荘」!!!
箱根TENTに続き、ここはいつも書いてる細かい設備紹介抜きます。基本的なものはもちろんあります。
そりゃ、都会のホステル並みのものは無かったりするけど、でも、
* 予想外の出来事
* 幸運を感じられる出会い
* 忘れられない夜
がありますよ。

それって揃えようと思って揃えられる設備やアメニティではない、価値のある「体験」だと思う。
だから、写真見て感じて、私の想いの詰まった投稿を読んで、つまりもうとにかく行ってみて!!!!

人生観変わるから!!!!

★月光荘
http://gekkousou.net/

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ここはもう何も説明がいらないんじゃないかと思うくらい、沖縄那覇では名物と言っていいゲストハウス。その名も「月光荘」。

泊まり2回、呑みに行ったのが4回。人気のお宿なので、休暇シーズン連休などはなかなか予約がとれないこともあります。
でもやっぱり沖縄に行くなら予約したい宿。

今帰仁の「結家(むすびや)」と、ここ「月光荘」はヘビーリピーターが多く、「沖縄に来たらここにしか泊まらない」という人も多い。

私は月光荘でいったいどれだけの人と出会ったかしら。今まで出会ったことのないような人々に会って、どれだけ衝撃を受けたかしら!

●初めての「月光荘」

最初に行ったのは去年の海の日の連休。事前に、箱根TENTでオーナーの奥さま(ゆりかさん)から聞いたこの宿をチェック。
まぁ、着いてびっくり、「まーじーか!!どこの国!!笑

アートな壁、雑多な空間、昼間から酔いしれている人たち、板の間のゆんたくは大きく開けられた窓からの風と扇風機で温度調節、外気が暑すぎてすぐぬるくなってしまうビールはそれだけ早く飲めってこと、ローカルの人なのか旅人なのかみんな真っ黒で、そしてここにいることを誇りにしているような、顔、顔、顔。

 


好きなように座り、好きなように語り、好きなように飲み、好きなように時間が流れ、好きなように自分としてそこに居ることできる場所。
原価ギリギリで出してくれるビールや缶チューハイがどんどん空いていく。

ゆんたくに集まる人たちを繋いでくれるのは、個性豊かな月光荘のスタッフ。
月光のスタッフさんてお客さんの輪に入ってコミュニケーションをとっている方が多く、自然とみんなの笑顔がつながる。

 

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そういえば、

みんなでゆんたくしながら飲んでる時、片手でビールを注いでる私をみて

「あんたさ・・・なーんか影があんのよ。・・・だいたい、手酌が似合う女って何かあんのよ。」

とスタッフの大ちゃんに言われたことがあった。
それ聞いて、わたし爆笑。
私の向こうに何が見えたのかしら?
(でも、きっとそれ当たってるわ!笑)

そんな話もあってね。

ゆんたくが1階ドミトリーのすぐ隣なので、夜も更ければ、小道を挟んですぐの別館(?)「つきのわ」へ。
(寝る人をちゃんと優先してくれます)

寝る人以外はほとんど移動。
さぁさ、こっからが本番ですよ!笑

●居酒屋「つきのわ」へ

いつも暗い時間に行っていたので気づかなかったのだけど、大きなガジュマルに守られて建っているのね、ここ。独立した木造の建物です。

 

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オリオンビールのちょうちんを横目に見ながら、木の扉を二つ開け、オレンジ色の照明の屋内にドキドキしながら入る。

「つきのわ」はマックスで40-50人は入るでしょうか、私が行った時はいつも人がたくさんいて、床が見えないほどに人がひしめいていることも。

ビーサンを脱いであがると右手にキッチンとドリンカー、その前にバーカウンター、フロアには低いテーブルがいくつかあり、そこにみんなで膝を突き合わせて座ります。
オーダーはキャッシュオン、ビールはオリオンのドラフト、カクテルもチューハイもありますし、おつまみもあります。

板の間に裸足で気持ちよく、となりの人も前の人も、あっという間に会話が弾む。そして、飲んで飲んで飲みます。

注文と商品が頭上を飛び交う中、

「ドンペリちょうーだいっ!」

というお客さんの声に、驚いて、「ドンペリあるん!」と振り返れば、ラーメンどんぶりのような大きな器に入った冷えた泡盛。
「そいつがドンペリか!笑」と目を丸くしている私の前で、常連さんがちびちび、あるいはぐびぐび飲む飲む。

(沖縄って行くとお酒強くなるんだけど、あれって代謝があがるのかしら)

宴もたけなわ、月光荘のアイドル春ちゃんが歌うBEGINの「三線の花」、そして独特の抑揚のついた歌と三線の音(沖縄の民謡なのかな)は、本当に素晴らしくて、酔っ払ってるやら楽しいやらで、テンションはピーク。

春ちゃんの唄は、たくさんの人に聞いてもらい歌いこんでた年季を感じる、あたたかな音、情緒豊かな声。
春ちゃんの唄に合わせて、みんなで歌って、音に身体を揺らして、そしてまた飲む!笑

「つきのわ」の夜は長いのです。

そう、一つ一生忘れられない思い出があって。

「つきのわ」デビューの日に、誕生日だった私。
唐突に流れたドリカムの曲とともに、ブォーっと燃え盛るバーナーを片手に、春ちゃんがケーキと共に登場!

ろうそくに見立てたバーナーの火を吹き消す私、そして顔面にケーキを叩きつけられ「ハッピーバースデー!!」

マジで泣いた。
多分、これまで生きてきた中で、こんなに思いっきり祝ってもらったことないと思う。

一生、絶対に忘れない。

だって、月光荘で誕生日を迎える人なんてたくさんいるだろうし、そういう声に毎回応えていたら大変な労力がかかると思うの。
でも、それでもそうやって祝ってくれた心意気に、感謝の思いでいっぱいです。

その日宿で初めて会った大木さんが、こっそり買ってきてくれたケーキ。
みんなのハッピーバースデーの声。
旅する写真家の園田こうきくんがくれた「ゆりさんのイメージ」という月と樹の写真。

そして、月光荘のスタッフの人たちの気持ち。

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「あんた来年は一人で来るんじゃないよ」

と、また大ちゃん。
笑いながら、でもきっとちゃんと本気で言ってくれたのだと勝手に思ってます。

わかったよ。がんばってみるよ。

でもね、月光荘って一人で来たいんだなぁ。笑

●今夜はだれでもなく「私」であればいいのよ

沖縄にいくと思うこと、とくに「月光荘」にいると思うこと。

そこには「私」しかいない。

お仕事の「伊藤友里」もいなくて、家族の中の長女の「友里」もいなくて、下北沢に住む「ゆりちゃん」もいなくて、何でもなくて「私」しかいない。ソーシャルメディア上の「yurio」もいない。

「あなたが何者で誰なのか」はあってもなくてもいい、「呼び名」があればいい。
連絡先を交換する前までは、お互い偶然の隣人。宴席の仲間。

例えば、住んでいる場所が近くても、月光荘でしか会わない人がいる。
それでいいんだと思う。

どこから流れついてどこにいくのか分からない人との他愛のない大切な話。
そして旅の話、旅の話、たまに恋の話。

「この時間のために、沖縄まで飛んできたのかも」

と思える幸福な時間、きっと同じように思っている人たちの幸福な笑顔。

月光荘に泊まっている人もそうじゃない人も、街の人も旅人も、なんだか分からない人も、みんないる。
そして、後から思い出せば、みんな同じ雰囲気を携えてやってきた、「月光荘」というカルチャーの仲間。

「会いに来たんだ “月光荘” に」

そう思える場所です、ここは。

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私、「月光荘」って、そのものがもはや文化だと思う。
何十泊も何十回も行っている達人に比べたら、私はまだまだ月光初心者の域だとは思うけれど、でも思う。

「月光荘」という文化を感じる。

個性があるとか、特徴があるとか、そういったゲストハウスは多いと思う。
けれど、「文化」って一朝一夕ではできないもの。

それは、オーナーの哲学だけでは出来上がらないものだから。
そこに集まるスタッフさんや、お客様や、地域の方がいて出来上がるものだから。

強力な引力を持っているスタッフさんやオーナーさんがいて、滲み出る哲学や価値観に吸い寄せられる人たちがいて、繰り返し通う人たちや、その人たちの口コミが、「この宿らしいってこういう感じ」という言葉にする。
そして「その宿らしい」という言葉を聞いて、新しい人たちが集まってくる。

オーナーの「哲学」が、それ以外の誰かの言葉になった時、人々の中にある共通の価値として認識されたものが「文化」になる。

「月光荘」には、「あそこに行けばこういう感じ」という期待を裏切らない雰囲気があると思う。

●春ちゃんについて

月光荘に長く勤めるスタッフさんです。
最初オーナーだと思ったくらい、存在感のある、華のある人です。

月光荘のカルチャーに春ちゃんが及ぼす影響は大きいと、私は思う。
(春ちゃんがライブとかで、東京に来ると「月光荘が出張してるみたい」と思う。「私の街にも月光荘が来てくれた」と思う)

もちろん他のスタッフさんの存在が薄いということではなく、春ちゃんはそれだけの人なのだと思う。

春ちゃんのことが好きなのは、私が見てきた中でも、トップクラスにホスピタリティのあるスタッフさんだから。

ホスピタリティと表現すると、かっこつけなのだけれど、つまり、本当に本当に心から人を楽しませるのが好きで、深くあたたかい情緒を持っていると思う。

ゲストハウスに泊まるともちろん色々なスタッフさんに出会う。
けれど、旅や宿が好きな人はいても、本当に接客が好きな人ってどれだけいるんだろうって思う。

つまり「本当のコミュニケーションのプロ」になろうとしている人も、なれている人もなかなかいないんじゃないかなと思う。

線を保ちながら踏み越えて、でも相手を不快にしない、高いコミュニケーションスキル。
聴く力、話す力、目を配る賢さ、心を配る優しさ。1対Nにも、1対1にも瞬時に切り替えができる、ストレッチのきいた視野。

そして何より、「この人に会いたい」レベルの感動を「毎回」与え続ける接客ができる人。
それが春ちゃんだなと、私は思います。

そして春ちゃんはたくさん「ありがとう」と言う。
とても優しいありがとうを言います。

10月には月光荘を卒業し、11月から新しいお店を本格的に稼働するそうです。
新しいお店にもぜひ行きたいと思うし、みんなにもぜひ行ってみてほしい。

けれど、私は、私が一番最初に感動した体験が心に残っているので、「月光荘の春ちゃん」にも会いに行ってほしいです。

●目的地は「月光荘」

とにかくですよ「月光荘」に行ってほしいです。

今夜はだれでもなく「自分」であればいいと感じて、純粋に楽しんでください。

そして、たくさん飲んで、新しい旅の仲間と出会ってください!

月光荘最高!!!

月光荘で出会ったみんな最高!!!!

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★月光荘
http://gekkousou.net/

・混合ドミトリー 1,500円〜
・男女別ドミトリー 1,800円〜
(長期割あり。ベッドにはセキュリティロッカー、読書灯、コンセント、扇風機、エアコン完備)
・個室 2,500円〜
・ゆんたく、シャワールーム、男女お手洗い、洗面台 もちろんFree
・てんちゃんのてんてもり朝ごはん 500円
・那覇の夜の思い出 飲み代握りしめてきた分だけ!

※今回はお昼のお客様が少ない時間に、スタッフのりょうくんに許可をもらって写真を撮ってきました。お掃除中だったので、お布団が干してあったりしますが、それもなんだか私にはいい風景に思えたので、そのまま写真にしました。
りょうくんありがとう。そして月光荘のスタッフのみなさん、いつもありがとう。