本文のない手紙が来たから、封筒に入っていた招待券とパンフレットの示す通り、目黒川の畔の美術館へ。

展示されていたのは、日本画壇の若手からベテランまで、たくさんの作家の手から生まれた満開の桜。

気に入った絵をポストカードで家に持ち帰る。

ダイナミックな桜を書く加山又造の有名な垂れ桜、幸せそうな雰囲気をまとったの横尾英子さんの画。

で、右が友人の絵。彼が好きな色で描いた夜桜。

著名な日本画の先生たちの作品が収蔵されている美術館に、彼の作品も入ることになったみたい。

素晴らしいことのはずなのに、彼から届いた手紙には招待券とパンフレットのみ。
いろいろ考えて、何て書けばいいのか分からなくて、結果書かなかったパターンだと思うんだけど、

いつもは一筆箋に何行かはメッセージがあったから、どうしたかな、と思う。

そういえば、

「30になっても芽がでなかったらやめる」

と言っていたその年に、今年はなるのか。

もっと自分の積み上げてきたものを信じればいいのに。

さて、無言の手紙の返信をどうしようか、迷う。

たくさんの言葉や感想は求められていない気がする。

 

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そもそも何にも考えてなかったりしそう。