最近は風景の写真ばかりなのだけど、旅の始まりは、
見たい建築があったから。
(当時好きだったひとの故郷を見たかったのもあるけど)
そこからは、見たい建築をマッピングして、つないで、それを辿る旅。
だから、私の写真ストックの多くは、建築の写真ばかり。
最初はケータイで撮ってたから全然写真の精度はよくなくて、
でもおかまいなしに夢中でたくさん撮った。
そのうち、デジカメを買った。
「建物が上手に撮れるカメラ」
を探した。
そしてまた旅に出て、たくさん撮った。
誰に見せるわけでもなく、ただ、見るだけで恍惚とし、涙が出て、ため息でしか息ができないような気持ちを写真に込めた。
嬉しかった。とにかく嬉しかったの。
たくさん建物を見た。
一番心臓が熱くなってしまう建築をつくる人がいる。
みんなに好かれるような人じゃない。
でも、自分がその人を好きというのは、
もう絶対のものだと言える。
安藤忠雄。
出会った時からずっと憧れで、彼の建築を見るためにたくさん旅をした。
講演を聴くために、広島から半日で神戸の灘まで折り返したこともある。
「安藤さんの建築を見るために全国を回っています」
と言ったら、
「じゃぁ、海外にいきなはれ」
と笑顔で握手してくれた。
思ったより、ずっと温かいひとだった。
私が安藤さんの建築を好きなことに関しては誰にも何も言わせない。
安藤さん、次は、海外で会いたいです。
まだ、あなたの建築が見たいです。
長生きして欲しいです。
あなたは私の希望なのです。
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